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がん患者さんと
新型コロナワクチン

がん患者さんと新型コロナワクチン

がん患者さんは新型コロナワクチンを接種してもよいですか?

一般的にはがん患者さんも新型コロナワクチンを接種した方がよいと考えられています。がん患者さんが新型コロナウイルスにかかった場合、重症化したり亡くなられたりする危険性が高いことが報告されています。一方、がん患者さんだからといってワクチン接種の副反応が多くみられたというデータは今のところありません。ワクチンの感染予防効果が極めて大きいことから、一般の方と同様にワクチンの成分などにアレルギー等なければ、ワクチン接種をしたほうがよいと考えられています。

手術を予定されている、または手術後のがん患者さんは新型コロナワクチンを接種した方がよいで すか?

一般的には新型コロナワクチンを接種した方がよいと考えられています。待機的手術を予定されている患者さんは、ワクチン接種後の副反応の時期も考慮し、接種から手術までの間を数日〜数週間空けることが望ましいとされています。手術後の患者さんについては、状態が落ち着いていれば接種可能と考えられます。

放射線治療を行うがん患者さんは、新型コロナワクチンを接種してもよいですか?

一般的には、放射線治療中・前後であっても接種した方がよいと考えられています。ワクチン接種後 2〜3 日におきやすい発熱や倦怠感を避けるため、翌日照射のない週末・祝前日にワクチン接種を受けることを勧められています。

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抗がん剤、分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬などの治療中に新型コロナワクチンを接種してもよいですか?

一般的にはどの治療においても接種した方がよいと考えられています。ただし、ワクチン接種後 2〜3 日で起こりやすい副反応が治療に悪影響をおよぼすことを避けるため、下記のように望ましい接種時期があります。
  1. 抗がん剤:治療日前 2〜3 日以内や白血球減少の時期(ワクチンの効果減弱の恐れがあるため)、血小板減少の時期(筋肉注射による内出血の恐れがあるため)を避けた方がよいと考えられています。
  2. 分子標的治療薬:注射薬の場合は治療日前 2〜3 日以内は避けた方がよいと考えます。内服薬 の場合はいつでも可能と思われます。
  3. 免疫チェックポイント阻害薬:治療日前 2〜3 日以内を避けたほうがよいと考えられます。

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緩和ケアを受けているがん患者さんは、新型コロナワクチンを接種した方がよいですか?

緩和ケアを受けている方であってもワクチン接種は考慮すべきです。ただし、著しく体力が低下し、臥床がちな患者さんの場合、ワクチン接種の副反応によりかえって状態が悪くなる恐れがあるため、主治医とご相談下さい。

2021年8月
国立病院機構 北海道医療センター
がん診療センター


当院は2015年4月に北海道がん診療連携指定病院に認可され、2016年4月に、がん診療体制の強化・充実を図る目的で「がん診療センター」を設立しました。病院内のがん診療を行っているすべての診療科の医師、がん化学療法看護認定看護師、緩和ケア専従看護師、がん相談専従看護師を中心に各部門が密接に連携及び機能を補完し合いながら、質の高いがん医療の実践を目指しています。


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