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HOME > 医療コラム > 味がわからない、おいしくない… 味覚の変化が起きたときは

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2024年4月  緩和ケア室

味覚の変化が起きたときは 味覚の変化が起きたときは

 がんの治療に伴って味覚障害が生じることがあります。食べ物の味を感じにくくなったり、今までとは味の感じ方が変わったりして、食欲が落ちてしまう方もいます。今回は味覚の変化を感じたときに、自宅でできる対応策を紹介します。

治療前からできること

体の中の亜鉛の量が味覚と関係すると言われています。亜鉛を多く含む食品の代表格は牡蠣ですが、魚介類やのり、わかめなど日常でよく使う食材にも含まれています。いろんな食品をバランスよく食べるのが基本ですね。

亜鉛を多く含む食品

こんなときは

味を感じにくくなった
調味料の量を調整するだけでなく、香辛料や香味野菜、レモン、ゆずなども活用して味のアクセントをつけます。だしを濃いめに取ると味がはっきりしやすくなります。食事は人肌程度にさますのがおすすめです。
苦みを強く感じる(金属の味がする)
しょうゆや塩を控えめにして、ごまやみそ、酢を使ってみます。みそ味は苦く感じない人もいると言われています。食事前に薄いレモン水でうがいをすることも効果的です。
塩味を強く感じる
薄めの味付けで、だしを濃くしてうまみを追加します。
甘味を強く感じる
砂糖やみりんは控えめにしてしょうゆやみそを活用し、少し濃い目の味付けにします。酢の物、ゆずやレモンなどの酸味も利用してみましょう。

こんな工夫もあります

口の中を清潔に
口の中が汚れていると味の感じ方が変わることもあります。柔らかい歯ブラシで歯や歯ぐき、舌を磨きましょう。舌苔(舌の表面の白っぽい汚れ)が味覚に関係すると言われています。パイナップルやキウイには舌苔を除去する効果があります。
金属製の食器は使わない
苦みを感じやすい方はスプーンやフォークをプラスチックや木製のものに変えてみましょう。
こまめな水分補給
口の乾燥も味の変化と関係しています。こまめに水分をとるほかに、汁物などの水分を含んだ料理がおすすめです。昆布だしには唾液を出しやすくする効果もあります。

無理せず食べられるものから

味覚の変化で食欲が落ちたときは「無理せずに食べられるものを食べる」というのが大切です。ふだんの食事は食べられなくても、スーパーのお惣菜やカップ麺、調理パンのような味がはっきりしたものなら食べられるという方もいます。どんなものなら食べられるか試してみてはどうでしょうか。
どうしても食べられない、水分もとれないというときには早めに医師や看護師に相談しましょう。

亜鉛を多く含む食品

私たちは緩和ケアチームです


緩和ケアはがんと診断されたときから必要に応じて行われます。治療中の不調や気分の落ち込みなどの問題が患者さんの日常生活を妨げることがあります。患者さんが生活の質を維持して、自分らしい生活送ることができるよう、さまざまな職種が協力してサポートしていきます。


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札幌市西区山の手5条7丁目1番1号

受付時間(月〜金曜日)
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