2024年8月 緩和ケア室
病気の治療が長期になってくるとお金の問題が大きな悩みです。健康保険で窓口払いが3割負担になったとしても、入院や手術となると高額な支払いになることも珍しくありません。そんなときの強い味方が高額療養費制度です。これは医療費が高額になった場合に一部を払い戻してくれる心強い制度です。ここでは高額療養費制度についてわかりやすく紹介します。
適用区分 | 自己負担限度額 | 多数該当 | |
ア | 年収約1160万円~ | 252,600円+(総医療費-842,000円)×0.01 | 140,100円 |
イ | 年収約770~1160万円 | 167,400円+(総医療費-558,000円)×0.01 | 93,000円 |
ウ | 年収約370~770万円 | 80,100円+(総医療費-267,000円)×0.01 | 44,400円 |
エ | ~年収約370万円 | 57,600円 | |
オ | 住民税非課税者 | 35,400円 | 24,600円 |
たとえば、45歳で年収400万円のAさんは上の表の区分「ウ」に該当します。 Aさんは入院治療でひと月に総額100万円の医療費がかかりました。
ひと月の総医療費 | 1,000,000円 |
窓口負担額(3割) | 300,000円 |
自己負担限度額 | 87,430円 =80,100円+(1,000,000-267,000)×0.01 |
この場合、窓口負担額と自己負担限度額の差額212,570円が返金されます。
上記のAさんが2023年10月と2024年2月、4月に高額療養費の支給を受けた場合、2024年の5月~9月は上の表の「多数該当」の上限額44,400円が適用され、自己負担がさらに軽減されます。
より詳しい情報は東館1階 地域医療連携室にお問い合わせください。
緩和ケアはがんと診断されたときから必要に応じて行われます。治療中の不調や気分の落ち込みなどの問題が患者さんの日常生活を妨げることがあります。患者さんが生活の質を維持して、自分らしい生活送ることができるよう、さまざまな職種が協力してサポートしていきます。