2024年10月 緩和ケア室
口の中の健康はからだ全体の健康に直結していると言われています。特にがん治療中は、薬物療法を受けた患者さんの約半数に口内炎が起きると言われており、「食べられない」「眠れない」という状況が起きやすくなります。がんの治療前と治療中に口腔ケアをしていくことには、むし歯や歯周病を防ぐだけでなく、次のような目的があります。
口の中の細菌繁殖を抑えて肺炎などの感染を防ぐ
口内炎の症状や痛みをやわらげる
唾液の分泌を促して自浄作用を促す
口の中の不快感を取り除いて食欲を増進させる
歯ブラシはナイロン素材でヘッドの小さいものがおすすめです
温度 | 人肌程度に冷ます | 熱いもの、冷たいもの |
味 | やさしい味・薄味のもの | 塩分・酸味の強いもの、香辛料を使うもの |
形態 | やわらかいもの、水分・とろみのあるもの | 固いもの、乾いたもの |
おかゆ、冷やっこ、バナナ、牛乳 | カレー、キムチ、酢の物、せんべい、チップス |
緩和ケアはがんと診断されたときから必要に応じて行われます。治療中の不調や気分の落ち込みなどの問題が患者さんの日常生活を妨げることがあります。患者さんが生活の質を維持して、自分らしい生活送ることができるよう、さまざまな職種が協力してサポートしていきます。