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2024年10月  緩和ケア室

口腔ケアで治療中のトラブルを減らそう
口腔ケアで治療中のトラブルを減らそう

口の中の健康はからだ全体の健康に直結していると言われています。特にがん治療中は、薬物療法を受けた患者さんの約半数に口内炎が起きると言われており、「食べられない」「眠れない」という状況が起きやすくなります。がんの治療前と治療中に口腔ケアをしていくことには、むし歯や歯周病を防ぐだけでなく、次のような目的があります。

口の中の細菌繁殖を抑えて肺炎などの感染を防ぐ

口内炎の症状や痛みをやわらげる

唾液の分泌を促して自浄作用を促す

口の中の不快感を取り除いて食欲を増進させる

自宅でできる口腔ケア

歯みがき

口腔トラブルを予防する最大のポイントは「原因となる細菌の数を減らすこと」です。1日に2~4回、毛先の柔らかい歯ブラシでやさしくブラッシングします。歯みがきの後は歯間ブラシや舌ブラシを使って、口の中を清潔にしましょう。

歯ブラシはナイロン素材でヘッドの小さいものがおすすめです

うがい

口の粘膜が乾燥すると痛みが強くなりやすく、感染も起きやすくなります。うがいをすることで口の中がうるおい、清潔が保たれます。 水や薄い塩水(水0.5~1Lに小さじ1杯の食塩)で、1日に数回、食事前と就寝前のタイミングが効果的です。保湿効果のあるうがい薬やジェルなども市販されています。

入れ歯

入れ歯を使っている方は食事のあとに口をすすぎ、柔らかいブラシでブラッシングをします。寝る前には入れ歯をはずして清潔にし、保管容器にしまいます。入れ歯が合わないと口の中を傷づけるおそれがあるため、早めに歯科医師に相談しましょう。

口内炎が起きたら

  • 口の中が痛い、食べ物がしみる、飲み込みにくいなどの症状が起きたときは、早めに医師や看護師に相談しましょう。
  • 発泡剤を含む刺激の強い歯みがき剤は使用を控え、低刺激性の歯みがき剤を使用します。
  • 強い痛みがあるときには、うがいだけにするか、ぬれたガーゼで歯と歯ぐきをやさしくぬぐいます。
  • 食事は刺激の少ないものを工夫してみましょう。
温度 人肌程度に冷ます 熱いもの、冷たいもの
やさしい味・薄味のもの 塩分・酸味の強いもの、香辛料を使うもの
形態 やわらかいもの、水分・とろみのあるもの 固いもの、乾いたもの
おかゆ、冷やっこ、バナナ、牛乳 カレー、キムチ、酢の物、せんべい、チップス

歯の治療をどうする?

  • がん治療を受ける前に歯科を受診して、必要に応じて歯の治療や入れ歯の調整を済ませておくことが望ましいとされています。
  • むし歯や歯周病の悪化などでがんの治療中に歯科治療を受けるときには、がん治療の担当医にそのことを伝えましょう。
  • 歯科医にもがんの治療前・治療中であることを説明して、治療の内容とスケジュールを伝えましょう

私たちは緩和ケアチームです


緩和ケアはがんと診断されたときから必要に応じて行われます。治療中の不調や気分の落ち込みなどの問題が患者さんの日常生活を妨げることがあります。患者さんが生活の質を維持して、自分らしい生活送ることができるよう、さまざまな職種が協力してサポートしていきます。


〒063-0005
札幌市西区山の手5条7丁目1番1号

受付時間(月〜金曜日)
【午前】8:30~11:00【午後】1:00~ 3:00

※午後診療は再診予約のみとなります。

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