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2025年4月  緩和ケア室

介護保険、がんの在宅療養でも利用できます介護保険、がんの在宅療養でも利用できます

介護保険というと高齢の方や寝たきりの方を対象としているイメージがありますが、実はがん患者さんも制度を利用することができます。病気や治療の影響で身の回りのことがうまくできなくなったときでも、この制度を使うと、自宅での療養をサポートしてもらいながら、自分らしい生活を送ることができます。今回はこの制度の概要を紹介します。

どんな人が対象ですか?

介護保険の受給要件
*がんの他に、関節リウマチ、ALS、パーキンソン病などが対象となります

がん患者は、65歳以上で介護が必要な状態になった場合と、40歳から64歳までの間で回復が難しいと医師が判断した場合が対象となります。

病気の状況により40歳からサービスを受けられます

どんなサービスが受けられますか?

自宅でのサポート

  • 訪問介護
  • 訪問入浴介護
  • 訪問リハビリ など

施設でのサポート

  • 通所介護
  • 通所リハビリ
  • ショートステイ など

自宅環境を整える

  • 福祉用具(電動ベッド、車いす等)の貸与
  • 福祉用具(ポータブルトイレ等)の購入
  • 住宅改修(市町村が認めた場合) 

上記はあくまで一例になります。利用できるサービスは「要介護1」「要支援2」のような介護区分によって異なります。また、サービス利用には収入額に応じて1~3割の自己負担が発生します。

サービスのイメージ リハビリ通所 福祉用具 ベッド、車いす

サービス利用開始までの流れ

65歳以上になると市町村から介護保険の被保険者証が届きますが、これだけではサービスを利用することはできません。介護が必要なことを市町村に認めてもらうために要介護認定を受けます。

1 地域医療連携室に相談する
がん患者の場合、病院の窓口を通すとその後の流れがスムーズになります。
2 申請
申請は市町村の担当課で受け付けています。包括支援センターなどが手続きを代行することもできます。
3 認定審査
調査員が自宅や病院を訪問して調査します。市区町村が主治医に意見書を依頼します。
4 審査判定
介護認定審査会で要介護度を判定します。
介護認定審査会
5 要介護認定
原則として、申請から30日以内に結果通知書と介護保険被保険者証が届きます。
6 ケアプランの作成
ケアマネジャーが介護サービス計画を作成します
ケアマネジャーが介護サービス計画を作成します
7 サービス利用開始
ケアプランに基づいてサービスの提供を受けます。

がんの特例もあります

市町村に介護保険の申請をしてから要介護認定の結果通知を受け取るまでは約1か月かかりますが、がん患者の場合は、すぐ在宅介護サービスが利用できるよう手続きを迅速化する特例が適用されることがあります。

  • 市町村によっては、申請後すぐに訪問調査を実施して、1週間ほどで結果通知を受け取れる場合があります。
  • すぐに在宅介護サービスを利用する必要があるときには、要介護認定を受ける前にケアマネジャーが「暫定ケアプラン」を作成して、サービス利用を開始することも可能です。

がん患者さんで介護サービスの利用を考えてみたいと思っている方、自分が制度の対象になるのか知りたい方は、地域医療連携室にご相談ください。

サービスのイメージ リハビリ通所 福祉用具 ベッド、車いす

私たちは緩和ケアチームです


緩和ケアはがんと診断されたときから必要に応じて行われます。治療中の不調や気分の落ち込みなどの問題が患者さんの日常生活を妨げることがあります。患者さんが生活の質を維持して、自分らしい生活送ることができるよう、さまざまな職種が協力してサポートしていきます。


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