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2025年6月  緩和ケア室

脱毛・・・がんの治療前と治療中にできること

脱毛・・・がんの治療前と治療中にできること

がんの治療では髪の毛や体毛が抜け落ちることがあります。どの程度脱毛が起きるのかは治療内容によって異なり、個人差も大きいと言われていますが、脱毛による見た目の変化は気持ちにも大きな影響を及ぼします。ここでは、脱毛の可能性があると言われたとき、がんの治療前と治療中にどんな対策ができるのかを紹介します。

がん治療と脱毛 Q&A

なぜ脱毛が起きるの?

がん治療の一部の薬剤は、細胞分裂が活発な細胞に働きかけます。毛の根元にある毛母細胞は日々分裂を繰り返して成長しているため、薬物療法 の影響を受けやすいと言われています。

がん治療と脱毛 Q&A 質問1 なぜ脱毛が起きるの?

いつごろから抜けるの?

原因となる薬剤を使った治療の1~3週間後から少しずつ脱毛が始まります。治療開始から脱毛が起きるまでの数週間のあいだに準備を整えることができます。
がん治療と脱毛 Q&A 質問2 いつごろから抜けるの?

また生えてくるの?

治療が終わると再び生えはじめます。2~3か月後から産毛が見られるようになり、半年後には短く生えそろうことが多いようです。
がん治療と脱毛 Q&A 質問3 また生えてくるの?

治療前にできること

治療について確認する

自分が受ける治療で脱毛が起こるのかどうか、治療はどのくらいの期間になるのかを医師や看護師に聞いておきましょう。 治療内容によっては脱毛が起きない場合もあります。

ウィッグや帽子について調べる

ウィッグは比較的手ごろなものから高額なものまでさまざまです。あわてて準備する必要はありません。まずは院内のがん相談支援室で情報を集めて、試着してみることをおすすめします。

髪の長さを整える

ロングヘアは扱いが大変になるため、長さを整える方もいます。ただ、あまり短くしすぎると抜け毛が枕や洋服に刺さって取りにくい という声もあります。
がん治療前にできること 髪の長さを整える

治療中にできること

帽子やバンダナを使う

柔らかい素材の帽子やバンダナをかぶることは、見た目をカバーするだけでなく、抜け毛が散らばるのを防いでくれます。頭皮を紫外線や寒さから守ってくれる効果もあります。
がん治療中にできること 帽子やバンダナを使う

頭皮を清潔にする

よく泡立てたシャンプーで力を入れずに洗います。タオルでやさしく押さえて水分を吸収してからドライヤーを使い、頭皮が乾燥しないよう化粧水や保湿液を使用します。赤みや発疹、かゆみなどがないかチェックし、変化があれば医師や看護師に相談しましょう。

めがねやマスクの活用

眉毛やまつげが抜けると顔の印象が変わりますが、太めのフレームのめがねをかけると脱毛が目立ちにくくなると言われています。また、めがねは目にごみが入るのを防いでくれます。鼻毛の脱毛による乾燥にはマスクの着用が有効です。
がん治療中にできること めがねやマスクの活用

ウィッグ購入費用の助成金

札幌市はウィッグや毛つき帽子等を対象として購入費用の助成をおこなっています。ウィッグの上限金額は3万円で、1人1回に限り申請することができます。申請方法などの詳しい情報は札幌市のホームページをご覧ください。

道内では札幌市のほかに、旭川市、函館市、伊達市などがウィッグ等の助成をおこなっています。

こんなときはご相談ください

がんの治療による見た目の変化は気持ちにも大きな影響を及ぼします。脱毛によって「自分らしさがなくなってしまった気がする」「他人の目が気になる」「治療に前向きになれない」といった気持ちになったときは、医師や看護師、がん相談支援室などに相談しましょう。
めがねやマスクの活用

私たちは緩和ケアチームです


緩和ケアはがんと診断されたときから必要に応じて行われます。治療中の不調や気分の落ち込みなどの問題が患者さんの日常生活を妨げることがあります。患者さんが生活の質を維持して、自分らしい生活送ることができるよう、さまざまな職種が協力してサポートしていきます。


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札幌市西区山の手5条7丁目1番1号

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