高齢の患者さんや認知症を患っている患者さんが入院による環境の変化によって、不安や不自由さを感じないよう様々な工夫をしています。しかし、入院をきっかけにせん妄の発症や認知症症状が強くみられる方もおります。

　そこで当院の認知症専門医・認知症看護認定看護師・医療ソーシャルワーカーが中心となり、認知症ケアリンクナースと共に療養支援を行う「認知症ケアチーム」があります。「認知症ケアチーム」は、専門知識をもった他職種が適切に対応することで認知症症状の悪化を予防し、身体疾患の治療を円滑に受けることができるようサポートを行います。今年度より認知症ケアリンクナースのメンバーを拡大し、「認知症ケアリンクナース会」を2カ月に1回会議を開催しています。院内で認知症ケアの底上げができるよう、学習会の開催や事例検討会を通して療養支援の検討を行っています。

　また、毎週水曜日に各病棟へラウンドし、病棟スタッフが療養支援で困っている患者さんを中心に患者さんに合わせた個別性のある療養支援を行うことが出来る様に病棟スタッフを含めてカンファレンスを行っています。そして、病棟スタッフと一緒に療養支援を行っています。

　私は認知症看護認定看護師として、自分の思いを言葉で上手く表現できない認知症患者さんの行動には理由があると考えます。その背景を捉え認知症患者さんが何に困っているのかをチームで解決することができるよう、日々ケアをさせて頂きます。お困りの際は、認知症看護認定看護師までお声かけください。

2023年3月
認知症看護認定看護師 赤澤 茉弥