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【第3回】ドパの効果がすぐ切れる!

 「ドパの効果がすぐ切れる!」という題でお届けします。 前回の第2回では「ドパはPD治療薬のチャンピオン」というテーマでお話しましたが、そのドパの効き目が長持ちしない(ウェアリングオフ)ということが問題になってきます。

 まず、「ドパの効果がすぐ切れる」のはなぜ?ということで、その原因を探ります。ドパミン神経細胞、特にその神経終末は、「ため池」にたとえられますが、より複雑な機能を有する「ダム」と云った方が適切です。ドパミン神経終末のダム機能がどのように変化していくのかについて、いくつかの仮説を紹介します。

 いずれにしろ、残されたドパミン神経細胞は、積極的に代償メカニズムを働かせて頑張ります。そして、ドパミン放出の回転を上げる結果、オンとオフとのトレードオフをきたします。苦肉の策ではあるのですが、これがウェアリングオフになります。

さらには、セロトニン神経細胞がドパミンを生成し放出するようになります。しかし、この「助っ人」、やや暴走気味です。

ウェアリングオフ対策についても簡単にお話します(詳しくは後日)。

2021年5月28日
北海道医療センター
難病診療センター 菊地誠志

パーキンソン病セカンドオピニオン外来 毎週火曜日 午後9時~午後11時まで


担当医師は、パーキンソン病などの神経変性疾患および免疫性神経疾患を専門とする当院名誉院長の菊地医師が担当します。 菊地医師は、2002年、2011年、2018年の日本神経学会パーキンソン病治療ガイドライン作製委員会に委員として参加するなど、本邦におけるパーキンソン病診療に関する指導的立場にあります。また、政策医療ネットワーク/パーキンソン病の精神症状(認知症・うつ・幻覚)の実態調査とQOL向上への提言(独立行政法人国立病院機構)メンバー、パーキンソン病関連疾患であるジストニアの疫学・診断・治療法に関する総合的研究班(厚生労働省)研究協力者としても活躍しました。パーキンソン病および関連疾患の領域に精通しています。


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