すべての脳梗塞に前触れがあるわけではありませんが、脳梗塞の中には前触れがある場合があります。
一過性脳虚血発作(TIA ティーアイエー)と呼ばれる前触れは もともと血管に狭い部分があったり、脱水状態や不整脈などが原因で 脳への血流が一時的に不足したり、脳の血管が血栓という血液の塊で突然閉塞してしまうことによって起こります。脳のどこで起こるかによって症状は様々ですが、言葉がでない、手足に力が入らなくなる などといった症状が 数十秒から数分にわたり出現し、長くても一時間以内には元の状態へと回復するといったものです。放置すると脳梗塞の原因となると言われています。
一過性黒内障(こくないしょう)と呼ばれる発作は 突然 片側の視野に黒い点が出現し視野の一部が欠損したり、片側の視野だけ幕が下りた様に見えなくなるような発作です。角膜に傷がついたことにより視界の一部に蚊が飛んだような模様が見える飛蚊症(ひぶんしょう)と間違われることもあります。
一過性黒内障なのか飛蚊症なのか区別が難しい場合もあり、心配な時は当院脳神経外科や眼科に お気軽にお問い合わせください!
国立病院機構 北海道医療センター
脳神経外科 医長 下田祐介
(代)011−611−8111