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腎臓病の話「CKDお守りシール」

腎臓内科で「CKDお守りシール」を作りました。CKD=慢性腎臓病ですので、別名「慢性腎臓病お守りシール」と言えます。
病院で「お守り」ってなんですか?という声が聞こえてきそうですね。 「お守り」と名乗っているので、何かのご利益があるのでしょうか?

「CKDお守りシール」はあなたの腎臓をお守りします。

ご利益があるシールはこちらの3種類です。

腎臓のキャラクターのイラストと数字が書いてあります。
キャラクターのイラストは腎臓の調子を表します。数字はあなたの(推定)腎機能を表します。
腎機能が悪化するにつれて、シールが黄色→オレンジ→赤と変わります。

このシールでご利益を得るにはどうしたら良いのでしょうか?

step1 おくすり手帳の表紙に貼る
step2 調剤薬局でお薬を処方されるときに自分の腎機能はシールの数字くらいと薬剤師さんに伝える
step3 新しい薬を処方されるときに、医師(歯科医師)にお薬手帳を見せて、自分の腎機能はシールの数字くらいと伝える

お薬の中には、腎機能が悪い方に使うと腎機能を更に悪化させたり、副作用を起こしやすくなる薬があります。そのため、使う量の調整が必要な薬や、使えない薬があります。

医療機関を受診する際に毎回腎機能をチェックするわけではありませんので、腎機能が悪い方は、処方する医師(歯科医師)に自分の腎機能を伝える必要があります。自分の腎機能を伝えることで、自分の腎臓を守り、余計な副作用を避けることができるのです。

医師(歯科医師)が処方すると実際にお薬をもらうのは、院外薬局(調剤薬局)でもらうことが多いと思います。薬剤師さんがあなたの腎機能をわかっていると、「この薬は、この腎機能には多すぎるな。」とか、 「この腎機能では、この薬は処方できないな。」と考えたときには、処方した医師(歯科医師)に問い合わせをして、処方変更してもらう場合があります。

この薬剤師から医師(歯科医師)に問い合わせをすることを疑義照会といいますが、腎臓に関係した疑義照会が結構多いのです。

以上のことから「CKDお守りシール」を活用することで、あなた(の腎臓)にご利益があるのです。

ご利益がある方は、(推定)腎機能が低下している方で、血液検査で(推定)腎機能=eGFRが60未満の方です。

では、「CKDお守りシール」はどこでもらえるのでしょうか?

1.当院の腎臓内科外来:腎臓内科外来に通院している方が対象
2.当院周辺の調剤薬局:調剤薬局でくすりを受け取っている方が対象

調剤薬局で「CKDお守りシール」をもらいたいときには、血液検査(推定腎機能=eGFR)が書かれた検査結果用紙を薬剤師さんに見せてくださいね。検査結果がないとシールはお渡しできませんので。

(推定)腎機能=eGFRが60未満の方は、黄色のシール
(推定)腎機能=eGFRが30未満の方は、オレンジ色のシール
(推定)腎機能=eGFRが15未満の方は、赤色のシール

をお渡ししています。

お薬手帳が新しくなったら、再度シールを貰ってくださいね。その場合も検査値の用紙を見せてください。

CKDシールについては、腎臓病のブログとyoutube動画も参考にしてくださいね。

あなたも「CKDお守りシール」を貼って、自分の腎臓をいたわってあげましょう!

「CKDお守りシール」をもらえる調剤薬局

  • アイン薬局 札幌山の手店
  • あおば調剤薬局山の手店
  • クリオネ山の手薬局
  • サツドラ薬局 山の手店
  • ノルデン薬局 山の手店
  • 山の手調剤薬局

2021年8月26日
北海道医療センター
腎臓内科 医長 柴崎 跡也


慢性腎臓病の悪化による透析導入患者数はいまだに減少していず、厚労省は年間の新規透析導入患者数を35,000人以下にするという数値目標を設定し、全国の医療機関で慢性腎臓病の重症化予防に取り組んでいます。当院は西区の腎臓内科施設として、慢性腎臓病の重症化予防に力を入れ、病診連携を行っております。


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