リハビリテーション医療は基本的に疾患別リハビリテーションとして行われます。当院では以下の施設基準を登録しております。
各診療科から以下の対象でリハビリテーション依頼があります。
診療科 | リハビリテーション対象 |
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脳神経内科 | パーキンソン関連疾患・重症筋無力症・多発性硬化症・筋萎縮性側索硬化症など神経難病、ギランバレー症候群・慢性炎症性脱髄性多発神経炎など神経疾患 |
循環器内科 | 急性心筋梗塞、狭心症、慢性心不全、下肢閉塞性動脈硬化症 |
消化器内科 | 肝胆膵・食道胃大腸癌、その他肝胆膵疾患・消化器系疾患による廃用症候群 |
呼吸器内科 | 慢性閉塞性肺疾患、肺癌、肺結核、COVID-19肺炎 |
腎臓内科 | 慢性腎不全・透析患者 |
リウマチ科 | 膠原病 |
糖尿病・脂質代謝内科 | 糖尿病の運動療法指導 |
救急科 | 救命後の早期訓練、誤嚥性肺炎、COVID-19肺炎、敗血症による廃用症候群 |
整形外科 | 脊椎・脊髄疾患の手術後、上下肢変性疾患の手術後、上下肢の外傷(骨折、靱帯断裂や半月板損傷など)の手術後、切断後の義肢装着訓練 |
脳神経外科 | 脳血管疾患(くも膜下出血・脳出血・脳梗塞)、外傷性脳損傷、カテーテル血管内治療後、痙攣重責発作 |
外科 | 腹部手術前後の呼吸理学療法、乳癌 |
呼吸器外科 | 胸部手術前後の呼吸理学療法 |
心臓血管外科 | 大動脈瘤・心臓弁膜症・冠動脈バイパス術後 |
皮膚科 | 褥瘡・皮膚疾患等による廃用症候群 |
形成外科 | 褥瘡・皮膚疾患等による廃用症候群 |
小児科 | 小児慢性疾患 |
耳鼻いんこう科 | 頭頸部癌、発声障害 |
泌尿器科 | 尿管結石、前立腺疾患 |
婦人科 | 子宮癌、卵巣癌 |
精神科 | 精神疾患患者の身体疾患に伴う廃用症候群 |
総合診療科 | 誤嚥性肺炎、脱水症、不明熱などによる廃用症候群 |
医学的根拠に基づいて機能回復や社会復帰を支援するため、リハビリテーション科専門医だけでなく各診療科担当医やコメディカルと合同カンファレンスを行います。合同カンファレンスでは、どの症状をどの程度まで、どのように、いつまでに良くするのか計画し、セラピストが運動機能、日常生活動作、言語機能や嚥下機能などの治療に当たります。
日程 | カンファレンス |
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月曜 | 糖尿病・脂質代謝内科 |
火曜 | 脳神経外科、心臓血管外科、循環器内科、褥瘡、NST、婦人科、包括ケア病棟 |
水曜 | 整形外科、精神科、消化器内科・耳鼻科、緩和ケア |
木曜 | 脳神経内科(第1・3週)、外科 |
金曜 | 呼吸器内科、嚥下、排尿ケア |
週日 | 早期離床・リハビリテーション(救急ICU、一般ICU) |
2023年度、理学療法が3,204件、作業療法が1,388件、言語聴覚療法(摂食機能療法を含む)が1,236件あります。以下のグラフ内容で各診療科からリハビリテーション処方があります。
2023年度、心大血管疾患リハビリテーション料5,158単位(5.5%)、脳血管疾患等リハビリテーション料38,050単位(40.9%)、廃用症候群リハビリテーション料18,153単位(19.5%)、運動器リハビリテーション料18,743単位(20.1%)、呼吸器リハビリテーション料9,320単位(10.0%)、がん患者リハビリテーション料3,627単位(3.9%)のリハビリテーション医療を提供しています。
職名 | 氏名 | 認定 |
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リハビリテーション科医長 | 松尾 雄一郎 | 日本リハビリテーション医学会専門医・指導医 日本神経学会専門医・指導医 日本臨床神経生理学会専門医・指導医 |
理学療法士長 | 小原 登 | |
主任理学療法士 | 山本 航 | |
加藤 大悟 | ||
杉本 健 | ||
主任作業療法士 | 橋本 和樹 | |
主任言語聴覚士 | 葛木 由希 | |
理学療法士 | 合計16名 | がんのリハビリテーション研修修了(15名) 3学会合同呼吸療法認定士(4名) 福祉住環境コーディネーター(3名) 日本糖尿病療養指導士(3名) 心臓リハビリテーション指導士(2名) 認定理学療法士(神経筋障害)(1名) 認定理学療法士(運動器)(1名) 認定理学療法士(呼吸)(2名) 緩和ケア研修会終了(1名) 介護支援専門員(1名) 介護福祉士(1名) 福祉用具プランナー(1名) 北海道DMAT隊員(1名) |
作業療法士 | 合計6名 |
がんのリハビリテーション研修修了(6名) 福祉住環境コーディネーター2級(1名) 緩和ケア研修会終了(1名) |
言語聴覚士 | 合計4名 | がんのリハビリテーション研修修了(4名) 日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士(1名) |
2023年度臨床研究業績一覧(著書・原著・症例報告・講演・学会発表)
2022年度臨床研究業績一覧(講演・学会発表)
2021年度臨床研究業績一覧(講演・学会発表)
看護学校講師
千歳リハビリテーション大学 | 2023年04月17日~06月09日 | 1名 |
北海道大学 | 2023年06月19日~08月06日 | 1名 |
北海道大学 | 2023年11月27日~12月08日 | 1名 |
北海道文教大学 | 2023年12月04日~12月15日 | 2名 |
北海道大学 | 2024年02月05日~02月09日 | 1名 |
北海道リハビリテーション大学校 | 2024年02月26日~03月01日 | 3名 |
千歳リハビリテーション大学 | 2022年04月18日~06月10日 | 1名 |
北海道大学 理学療法学専攻 | 2022年06月20日~08月05日 | 1名 |
北海道医療大学 言語聴覚療法学科 | 2022年10月27日~11月25日 | 1名 |
北海道大学 理学療法学専攻 | 2023年02月06日~02月10日 | 1名 |
北海道大学 作業療法学専攻 | 2023年02月13日~02月17日 | 1名 |
北海道リハビリテーション大学校 理学療法学科 | 2023年02月27日~03月04日 | 1名 |
北海道リハビリテーション大学校 作業療法学科 | 2023年02月27日~03月04日 | 1名 |
北海道リハビリテーション大学校 言語聴覚学科 | 2023年03月06日~03月10日 | 1名 |
COVID-19患者の入院対応、院内クラスター発生に伴い、受け入れを中止させていただきました。
弘前大学 理学療法学専攻 | 2019年06月10日~07月26日 | 1名 |
北海道文教大学 理学療法学科 | 2019年05月06日~06月14日 | 1名 |
札幌医学技術福祉歯科専門学校 理学療法士科 | 2019年08月05日~10月02日 | 1名 |
札幌医療リハビリ専門学校 理学療法学科 | 2019年10月14日~12月07日 | 1名 |
北海道文教大学 理学療法学科 | 2019年12月02日~12月13日 | 1名 |
北海道大学 作業療法学専攻 | 2020年02月17日~02月20日 | 1名 |
リハビリテーション科スタッフの人員は北海道・東北ブロックの国立病院機構では最大級の規模となっています。急性期医療のみならず政策医療など全診療科からのリハビリテーション依頼に対応しております。地域包括ケア病棟を併設し、緊急時の受け入れから在宅・生活復帰まで看護部や地域医療連携室など多職種と協業しながら介入しております。
2020年よりCOIVID-19拡大に伴う感染対策として病棟担当、フロア担当など適宜人員調整を図りながらリハビリテーション診療を継続しております。また、COVID-19入院患者さんに対しても、適切な感染防御策をとりながら、入院早期より呼吸リハビリテーション、廃用症候群の予防、日常生活動作の獲得を目的にリハビリテーション介入を致しております。
2020年8月に新棟「西館」に国立病院機構八雲病院の筋ジストロフィーと重症心身障害病床の機能が移転し、神経筋/成育センターのスタッフとも協業してリハビリテーション業務を行っております。
2021年8月には、本館リハビリテーション室の移転が行われました。ワンフロアで面積も広く、コロナ禍でも密閉、密集、密接を避けられ、より感染対策に徹底可能な環境となりました。