子宮筋腫
子宮筋腫があるかどうか気になります、どんな検査をしますか?
まずは超音波検査を行います。超音波検査にはお腹の上から器具をあてる経腹超音波と腟の中に器具を入れる経腟超音波のふたつの検査があります。どちらも基本的には痛みを伴う検査ではなく、従来の内診よりも子宮筋腫の場所や大きさがわかりやすい検査です。経腟超音波の方が診断能力は高いのですが、性交経験のない患者様や腟が狭く器具が入りにくい患者様の場合には経腹超音波にて検査を行います。
子宮筋腫がみつかりました、必ず治療しなければいけませんか?
子宮筋腫は子宮にできる良性のこぶであり、基本的には生命を脅かすものではありません。小さくてできた場所も問題のない筋腫であれば治療の必要はありません。大きいものは腹痛の原因になったり、他の内蔵を圧迫して排尿や排便の症状が出ることがあったり、稀ですが悪性化することがあります。また小さくてもできる場所によっては月経が多くなり、貧血になるなど症状が出ることがあります。このような場合には治療を考えた方がよいと思われます。治療の必要のない筋腫も、女性ホルモンの影響でだんだん大きくなってくることがありますので、定期的な婦人科受診をした方がより安心です。
子宮筋腫の治療にはどんな治療がありますか?
治療には、注射や内服薬によるホルモン治療と手術による治療があります。ホルモン治療は、行っている間は筋腫が大きくなるのを抑え、縮めることができますが、やめるとまた大きくなるため、閉経が近い患者様に行うことが多いです。手術には筋腫のみを摘出する方法と、子宮ごと筋腫を摘出する方法の2種類があります。当院ではほとんどの場合、腹腔鏡手術で取り組むことができ術後の傷跡も目立たず、社会復帰が早いといわれています。なお大きな筋腫の手術を腹腔鏡で安全に取り組むため、手術前にホルモン治療を行うこともあります。