救命救急から慢性期まであらゆるニーズに対応するハイブリット型病院

独立行政法人 国立病院機構 北海道医療センター
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各部門紹介

臨床検査科

病理・細胞診

平成22年3月に北海道医療センター開院と同時に設置されました
当科病理細胞診部門では病理診断、細胞診、病理解剖業務を行っています。これらの仕事を、臨床検査技師3名(内 細胞検査士2名)で行なっております。
開院当時からH29年3月までは病理医不在で北海道大学附属病院病理部の支援を受け業務を行なっておりましたが、H29年4月より常勤病理医の着任になり、より迅速かつ精度の高い適切な診療ができるようなりました。 病理診断は、病気の最終診断であり日常の診療を行う上で非常に重要な役割をはたしています。
細胞診は、患者さんへの負担が比較的少なく癌のスクリーニングや癌の診断ができる有用な検査です。乳腺、甲状腺などの穿刺吸引細胞診は病理診断に劣らない診断精度が得られ、多用されています。当院では細胞検査士が遠隔細胞診断 (テレサイトロジー)を用いて外部の細胞診専門医と共に行っています。
コンパニオン診断という個別化医療で治療薬選択を担う検査にも委託ではありますが対応しております。

病理・細胞診

輸血

輸血療法は、もっとも小さい臓器移植です。赤血球だけではなく、血小板や血漿の血液成分も輸血製剤として用いられます。
輸血検査室では、輸血療法に関する検査を緊急手術などに対応するため24時間体制で取り組んでいます。
ABO-Rh式血液型検査、不規則抗体スクリーニング検査、交差適合試験などを行います。 また、血液製剤の品質維持のために温度管理を24時間、監視をしています。
この他、待機的手術における患者さんの血液を採取し手術当日の輸血に備える自己血の保管も行っています。
院内輸血療法委員会で事務を担当しており、新入職員向け研修会や医療安全講習会を通し様々な情報提供を行っております。

輸血

細菌

当院では結核病棟を有し、結核患者を多く受け入れています。
細菌検査室でも結核菌の検査に力を入れており、結核菌の培養、染色、さらに 遺伝子検査により高感度、迅速に結核菌かどうかの判定をする事ができます。又、一般細菌は院内感染菌を把握し、診療、病棟へ発信し、院内感染の防止に努めています。

①一般細菌染色、同定、薬剤感受性。
②抗酸菌染色、同定、薬剤感受性、PCR遺伝子検査。
③院内感染防止対策委員会、感染対策チームのメンバーとして会議に参加しています。

生理機能

生理部門では、検査技師が直接患者さんとお会いして検査を行います。また、各診療科により様々な検査を実施しています。

・心電図検査
12誘導心電図をはじめ、ホルター心電図(24時間心電)、負荷心電図検査により不整脈や虚血性心疾患、運動に対する心機能を調べる検査です。
・肺機能検査
肺活量や喘息、肺の機能を調べる検査です。また手術前にも検査を行います。
・血圧脈波検査
動脈硬化や血管のつまりがないかを調べる検査です。
・聴力検査
耳の聞こえの検査です。色々な高さの音を聞き、どの位の大きさで聞こえるのかを調べます。また、鼓膜の動きを調べる検査もしています。
・脳波検査
頭に電極を付けて、脳の電気活動に異常がないかを調べる検査です。痙攣をおこしたときや意識障害、てんかんが疑われるときに検査をします。
・神経伝導速度検査
運動神経や感覚神経に障害がないかを調べる検査です。手や足にしびれや力の入りにくさ、脱力がみられるときに検査をします。また、糖尿病患者さんで神経障害がないかを調べるスクリーニング検査としても行います。神経に電気刺激を与えて検査をするため少し痛みが伴う検査になります。
・超音波検査
体にゼリーをぬり、探触子という小さな機械を体に当てて検査をします。心臓や腹部、甲状腺、頸動脈、上肢・下肢の動静脈、腎動脈、乳がん検診での乳腺エコーを行っています。
・その他検査
体の筋肉や脂肪の量等を調べる体成分分析測定検査、安静時基礎代謝量測定検査、皮下連続式グルコース測定検査等があります。

生理機能

採血

検査科で外来採血を担当しています。1日150~200名の採血を検査科全員でローテーションを組んで実施しています。

臨床検査科(受託検体検査部門)

※平成29年4月1日より検体検査の尿・一般検査、生化学検査、免疫・血清検査、血液検査を株式会社エスアールエルへ、ブランチ化方式により委託しています。

〔エスアールエル検査室の紹介〕

部門特色

平成29年4月より、臨床検体検査部門(生化学的検査・血液学的検査・尿一般的検査・免疫学的検査)を担当させて頂いております。 臨床検査技師長の指示指導の元に、いつ如何なる時でも、患者様の診断・治療に役立つ正確で迅速な検査結果を報告が出来るように心がけております。緊急検査を24時間いつでも報告できる体制をとっております。

業務紹介

検体検査部門は、大きく分けて4つのセクションで検査をしております。

1)受付セクション:採血される容器には、あらかじめ患者様の情報が入ったバーコードが巻かれており、これを検査システムに読み込ませる事によって検査がスタートいたします。 採血された検体は、検査を実施するセクションに仕分けされ、目的に応じた検査が実施されます。

業務紹介画像01

2)生化学セクション:自動分注機にて各分析器用に検体を振り分けた後、生化学分析器2台、感染症・免疫検査機器2台で全てバーコード管理のフルオート検査を実施しております。 検査員2名が常時測定し、精度管理や測定機器の状態を管理しております。

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3)血液検査セクション:血液検査は赤血球数や白血球数、白血球像の検査・血液凝固線溶の検査を行っております。白血球像などは自動測定器より測定されておりますが、異常のある血液細胞の場合は、検査員が顕微鏡により目視にて確認しております。時には、検査担当者から数字の結果報告以外にも、コメントを連絡させて頂く事もあります。

業務紹介画像03

4)一般検査セクション:尿一般検査、便潜血検査、インフルエンザ等各種ウイルス迅速検査、血糖、HbA1cを行っております。尿検体もバーコードによる管理で、尿定性自動分析器、尿沈渣自動分析器で検査を行っています。一般検査ではバーコードによる検体管理を行い、迅速検査の判定では2名にてのダブルチェックを行なっています。より正確な検査結果をお返しできるように努力しております。 全ての機器は検査システムを介して病院の電子カルテとオンラインでつながっており、迅速で正確精密なデーターを報告させていただいております。また、検査員も日々進歩する検査の新しい情報を取り入れ、北海道医療センターの医療を支える一員として日々研鑽しております。

業務実績

1)外来・入院合わせた年間の検体数は約10万検体を超えております。
2)昨年度は臨地実習生数名を病院臨床検査部の一セクションとして受け入れしました。
3)外部・内部精度管理を実施。日本医師会精度管理・日臨技臨床検査精度管理に参加。
  毎月1回、外部・内部精度管理を実施。

地域医療機関へのメッセージ

診療部門を下支えするセクションとして、お目にかかる機会はほとんど無いかと思います。検査室の見学など歓迎いたしますのでご遠慮なくお申し出ください。