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独立行政法人 国立病院機構 北海道医療センター
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乳がんについて

<乳癌とは?>

乳がんとは乳腺組織に発生したがんのことですが、もっとも多くみられるのは小葉を出てすぐの乳管に発生する「乳管がん」です。非浸潤癌と呼ばれる乳管内あるいは小葉内にとどまっているがんであれば、再発や転移の心配も無く、手術で治癒することがほとんどです。しかし、乳管や小葉の周囲にがんが広がると浸潤癌と呼ばれるようになり、リンパ管や血管にがんが入り込み再発、転移という問題がおこってきます。浸潤癌であっても転移などを認めない場合は手術で根治する可能性が高くなります。従って、進行があまり進んでいない状態での早期発見が重要となります。

<乳癌検診について>

乳がんは早期発見が治療の上で重要です。早期発見により、治療効果や治癒率が高まります。少しでも乳房に異常や気になる症状がある時は、専門の乳腺外来で乳がん検診を受診しましょう。また 乳がん検診は、2年に1回ですが普段から自分の乳房に触れ、自己検診をすることも大切です。月1回は乳がん自己検診をする習慣をつけましょう。乳がん検診では問診と視診と触診、マンモグラフィーによる画像検査を実施します。乳がんの疑いがないと診断されても、定期的に検診を受けていただくことが大事です。もし検診で要精査となった場合は、超音波検査や必要であれば細胞診などで確定診断をつけるための検査を行うことになります。尚、がんを見逃さないのが検診ですので、要精査となった方で実際に乳がんと診断される方はほんの一握りです。要精査になると不安も強いと思いますが、早期に二次検診を受けて頂くようお願い致します。

<乳がんの治療について>

乳がん治療の基本は、手術、抗がん剤による化学療法、放射線療法、ホルモン療法などがあげられます。腫瘍をとりきることができる場合は原則手術になります。しかしながらその他の治療も組み合わせることで再発や転移を抑えることが行われます。

<最後に>

乳がんは早期発見にて治癒できる可能性のあるがんです。また治療法の進歩も大きく病状がすすんでいる場合でも、様々な治療で進行を抑えることができるがんです。乳房についてなにか不安な点や心配な点がある方はもちろんの事、そうでない方も乳がん検診を受けることをおすすめします。