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腎臓病 だるさ

じんくんぞうくん通信7月

だるさ

腎臓内科が作成した腎臓病に関する読み物です。

検査解説:血色素量(Hb)=ヘモグロビン
正常値:11.6-14.8g/dl
血液中に含まれるヘモグロビン量を表します。血色素量が低い=貧血です。貧血の原因は様々ですが、慢性腎臓病で腎機能が悪化してくると腎性貧血が起こります。腎性貧血は、腎臓で作られるエリスロポエチン(造血ホルモン)が作られにくくなることで起こります。鉄が足りない場合は、鉄欠乏性貧血が起こります。
くすり解説:エリスロポエチン製剤
腎性貧血で貧血になると使う注射製剤です。腎臓でエリスロポエチンが産生されにくくなると外部からエリスロポエチンを補う必要があります。治療目標はHb11前後です。投与は1-2ヶ月に1回注射(皮下か静脈)をします。エリスロポエチン投与により鉄不足になる場合は、鉄剤も併用します。

エリスロポエチンの種類:ミルセラ、ネスプ(ダルベポエチン)

腎臓病の症状:だるさ(倦怠感)
「だるさ」は、腎臓病に特有の症状ではありません。また原因も様々です。腎臓病の方で「だるさ」が出る理由様々です。BUN(血液尿素窒素)値が高くなり、尿毒症になるとだるさが出ることが多いです。貧血がかなり進行している場合、血液が酸性になっている場合、むくんで体液が過剰になっている場合などもだるさが出ることがあります。治療は原因によって異なりますが、重曹投与、利尿剤投与、エリスロポエチン投与、透析実施などがあります。

食べ物解説:ビール

夏になるとビアガーデンも開催され、ビールを飲む機会が増えます。腎臓病の方で、ビールを飲まれる方が注意する点について説明します。ビールはカリウムが多いので、カリウムが高い方は、少量飲むことをおすすめします。350mlでカリウム120mg含まれます。黒ビールは195mgと多いです。また尿酸値も上昇しやすいので、飲みすぎて痛風発作を引き起こさないようにしましょう。

腎臓病 ビール

2024年7月
北海道医療センター
腎臓内科 医長 柴崎 跡也


慢性腎臓病の悪化による透析導入患者数はいまだに減少していず、厚労省は年間の新規透析導入患者数を35,000人以下にするという数値目標を設定し、全国の医療機関で慢性腎臓病の重症化予防に取り組んでいます。当院は西区の腎臓内科施設として、慢性腎臓病の重症化予防に力を入れ、病診連携を行っております。


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